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王になろうとした男のmendeのレビュー・感想・評価

王になろうとした男(1975年製作の映画)
4.0
<やっぱり植民地ってやばかったのだ>
ピーチー(マイケル・ケイン)が何の罪もないインド人を走行中の列車から突き落とすというドン引きするシーンが象徴するように、彼は現地人を人間として見ていない。
そんなピーチーが、ならず者仲間のドレイボット(ショーン・コネリー)と二人で”未開の”アジアの国へ、大量の銃器を携えて行き、現地の人から”王”として崇められる。
彼らはぎりぎりのところで命拾いしたり、現地の司祭にアレクサンダー大王の息子として勘違いされたりと、そこがこの映画の楽しさにもなっている。
植民地主義を体現しているような二人の顛末は…。
ただ、二人の冒険を語るのはピーチーだけ。信頼できない語り手なので、彼らのドラマチックな冒険譚がどこまで事実なのかはわからない。それでも面白いのは確かなのだが。

ちなみに原作者のキプリングともども、ピーチーもドレイボットもフリーメースンで、それが彼ら3人を結びつける強いきっかけになっている。
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