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我等の町のoのネタバレレビュー・内容・結末

我等の町(1940年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

幼馴染みとして育ったジョージとエミリーを中心にアメリカの小さな町の平凡な暮らしを描き、結末ではエミリーが生死の境をさまよい、死者の力によって過去に戻り、これまでに過ごしてきたありふれた日常を眺めるという話。

エミリーは幸福を感じるために過去に戻ったが、幸福のすぐ先に待つ不幸を知っているから、やがて過去の日々を眺めることに耐えられなくなる。

エミリー「あっちへ帰って、もう一度あの生活を繰り返してもいいのね…いいんでしょう?」
ギブズ夫人「あたしの返事はね、エミリー、およしなさいって言うだけよ」

生きている人々には日常というものの大切さが理解できず、死者たちは少しずつ生前の記憶を手放しながら「永遠不滅なもの」を待っていて、エミリーはその中間で失った日常の貴重さを理解する。

「死が2人を分かつまで愛し慈しみ続けると誓いますか?」

ソーントン・ワイルダーの戯曲『わが町』が原作。映画では原作者の同意を得て結末が変更され、エミリーは回復して現世に戻る。
映画版は分かりやすくなっている。
原作の方が良い。

『わが町』は柴幸男さんの戯曲『わが星』(2009年)や小森はるか監督の映画『the place named』(2012年)の元になっている。
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