このレビューはネタバレを含みます
ー17歳の少女の輝きに満ちた青春時代。 その裏側に潜む危うさを活き活きと描いたビターな味わいのガールズ思春期ムービー。
好き、本当に好きな映画。きっと残りの人生の中でまた新しくこの映画を〈体験〉したくなる時がくると思う。見る瞬間によって色々なことを得られる映画。
重くて重くて本当に重いけど、なぜだかわからないけど、包まれたような包んでるような気分になる。
どこかの世界の私の知らないところでこんな日常があって、でも全然知らない訳じゃない。何かで薄く繋がってるような気分。本当に不思議な感情。ここまで自分の世界を忘れてのめり込む、この世界に存在する感覚初めてかもしれない。この世界がきっとあるという感覚。懐かしい。だけどリアルタイム。
ストーリー、素晴らしい。ただでさえ重い設定がどんどん重くなっていくのにも関わらず最後は何故か前向きに終わる。結果として最悪だったはずなのにそれをも乗り越える。説明ゼリフがないのがいい。セリフから感じ取って。察して。気がついて。というスタンスのところがあってよかった。でもわかりにくいところはなく、映像で見せていた。
スローや速度の工夫もあり、見ごたえがあった。
BGMも程よくすこーしだけ流し主人公の心情に合わせていた。
悪いことをするときはBGMがんがんみたいなところがあってパワーを感じた。
主人公の女の子達の対比も良かった。
どんどん悪い方向に進むかと思いきや、最後その展開をすべて包んで前を向かせたのは何度も言うが素晴らしかった。怒涛の展開とも言えない、気がついたらさっきまで目を塞いでいた手が消えていて前を向かされていた。パワーをもらった。
“すべてに解決法なんかない
それでも人は生きていくのよ”
この素敵なセリフ、きっと忘れないです。