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ハウルの動く城のkazu1961のレビュー・感想・評価

ハウルの動く城(2004年製作の映画)
4.0
▪️Title : 「ハウルの動く城」
Original Title :※※※
▪️Release Date:2004/11/20
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-192 再鑑賞
▪️My Review
個人的にはジブリの中でも好きな作品の一つです。私の中で好きなポイントは2点あります。
1点目は、作中で老いたはずのソフィーの姿が若くなったり、老いたりこの演出がとてつもなく素晴らしい!!恋する気持ちが表に出た時、自信を持ってる時、ソフィーの姿は若く描かれます。ハウルに美しい草原に招待してもらい草原に降り立った時にソフィーは若い姿に戻っていましたが「私きれいでもないし、掃除くらいしか出来ないから」と言った途端に老婆の姿に変わってしまったのもそうですし、終盤の戦争の火種がソフィーたちの眼前に迫ってからは、ずっと(ハウルのことを心から想っている)ソフィーは元の姿に戻っています。その時の感情を若さと老いで表現するのは素晴らしい演出ですね。
2点目は、“老い”を肯定しているところ。むしろ老いたことで束縛された人生から解放されることもある(そもそも年齢は関係ない)んだというメッセージが明確に伝わってきます。結局は作中で、元の若い姿に戻ったと明確にわかるシーンすらないですもんね。
本作、作品評価そのものは宮崎駿監督作の中でも突出して賛否両論を呼んでおり、「モヤモヤする」「良くわからなかった」という声もよく聞きます。後半は原作には無かった戦争が付け加えられるなど全く違った展開になっているため、深いテーマ(“老い”や“戦争”など)を重視するあまり、起承転結のある物語にどうしても収まらなくなった。。。と宮崎駿監督も認めているんですね。終盤が特に唐突な展開になったのはそのためなのでしょう。
しかしながら、興行収入196億円、2004年と2005年の興行成績第1位を記録し、『千と千尋の神隠し』に次ぐジブリ史上第2位の記録を樹立した作品でもあるんですね。

ちなみに、
押井守は本作を「男のダークサイドを宮崎駿が初めて描いた。ストーリーは無茶苦茶だが表現は円熟している」と評しジブリ作品で一番好きだと述べています。(参考:Wikipedia)

▪️Overview
英国のファンタジー作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「魔法使いハウルと火の悪魔」の映画化作。父親の帽子店で帽子を作って暮らしていた18歳のソフィーは、荒野の魔女の呪いで90歳の老婆の姿になってしまう。彼女はハンサムだが気弱な魔法使いハウルと出会って、彼の居城でいっしょに暮らすようになるが、その城は4本足で歩く動く城だった。ソフィーの声を倍賞千恵子、ハウルの声を木村拓哉が担当。(引用:映画.com)

声の出演は、木村拓哉、倍賞千恵子、美輪明宏、神木隆之介、我修院達也、大泉洋など。
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