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8月のメモワールのmhのレビュー・感想・評価

8月のメモワール(1995年製作の映画)
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アメリカ・ミシシッピー州の貧困層の青春映画。
・ベトナム帰りで精神を病んだ父親。
・極端な貧困家庭。
・子どもたちの秘密基地作り。
・子どもたちのグループ抗争。
・家族の喪失。
そのほか、黒人差別なんかもちょっと描いてる。女性教員がレイシストなんだけど、その女性教員を明らかに愚かに描いててちょっと女性蔑視はいってそうで心配になる。
集めておいた瓶が(瓶代で換金できるので)とっておきのへそくりというプロットが強烈だった。
作中では触れなかったけど恩給とかどうだったんだろうね。
給水塔は度胸試しで終わったのかと思いきや、クライマックスでもう一回こすることになる。鍵を拾いにいった幼い子がおぼれるという人造的なサスペンスが、テーマと絡んでなくて残念だった。
現実のわれわれはそうそう成長しないから、見事二時間で成長してみせる映画の登場人物にあこがれる。相手を許し愛することを父親から学んだと思いきや、次のシークエンスでまたケンカしてることを何度も繰り返すのとか、物語的にリアリティがないんだよなぁと思いながら見た。
戸田奈津子だからしかたないんだけど、この映画も字幕が微妙にわかりにくくしてくれてる。ただ、致命的な誤訳はなかったので、感謝せにゃかもだぜ。
この頃の映画によくあった戸田奈津子の字幕含めて、この頃の映画によくあったノスタルジイが味わえるという点では悪くなかった。
落札で締めくくるのもベタだけど良かった。
面白かった。
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