YAZ

太陽はひとりぼっちのYAZのレビュー・感想・評価

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)
4.2
モニカ・ヴィッティの観る

アラン・ドロン共演のミケラ
ンジェロ・アントニオーニ監
督作

「愛の不毛三部作」と呼ばれてる三作目
二作目の「夜」は一年ぐらい前に観て
なかなか良かったけどアントニオーニは
敷居が高くなかなか手が出ない。
「太陽がいっぱい」観た直後で観るなら
今かなと

ヴィッティとドロンのラブストーリーが
ベースに有るものだと思ってましたが
ちょっと違った。
ベタベタしてる瞬間もあるが瞬間で愛
には至らず不毛な関係
虚無感ハンパない

ヴィッティが婚約者との別れ話からの
オープニングがまぁまぁ続く。
語るヴィッティに困惑する婚約者
男と別れ女友達と時間潰すが既婚者の
友人は旦那との関係も冷え切ってる様子
男女の恋愛関係に懐疑的なんでしょうか

ドロンは証券会社社員?で熱気溢れる
証券取引所で大声張り上げ動き周る男達
の一人。退屈する女性と金に熱狂する男
が妙な対比にも見える。
そんな熱狂の裏に政治不信な発言も有っ
たりもするのが意外でした

株にしか熱狂出来ない母からの繋がりで
ヴィッティはドロンと知り合い恋に落ち
るが。。。です

エンドまでの冷めきった空間の数分間は
なかなかであります。
「夜」の感想にコンクリートの冷たさを
不毛のメタファー的に使ってるみたいな
事書いてましたがそんな感じで。構図も
拡がる空間もひたすら虚無であります

二人の行く末すら見えずか見せずか。
年に一本でもアントニオーニは観る価値はあるなと思う
YAZ

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