ワンコ

おもいでの夏のワンコのレビュー・感想・評価

おもいでの夏(1970年製作の映画)
4.0
【甘酸っぱいおもいで】

※Bunkamuraル・シネマ ワーナー・ブラザース創立100周年記念上映 35ミリで蘇るワーナー・フィルムコレクション

この「おもいでの夏(Summer of ’42)」と、「ビッグ・ウェンズデー」は、ワーナー・フィルムコレクションでセットでチョイスされたんじゃないかと思った。
それぞれ戦争が背景にあることと、少年/青年の成長についてのストーリーだと思うからだ。

1942年は第二次世界大戦のさ中だ。

そんな混乱のなかでも、少年たちの性やセックスへの興味は現代と同じで変わらない。

「おもいでの夏」は、少年にありがちな年上の女性に対するあこがれと、夫を戦争で失ったことによって半ば投げやりになってしまった女性とのひと時の逢瀬、しかし、それは女性に悲しみを忘れさせるようなものではないし、更に、まだ自分がその悲しさを埋め合わせられるような存在ではないと、どこか無力感に似た感覚を経験することによって、若者が成長することになるだろうという姿を追った、どこか甘酸っぱい感じのストーリーだと思う。
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