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切腹のkazu1961のレビュー・感想・評価

切腹(1962年製作の映画)
4.4
「切腹」
1962/9/16 公開 日本作品 2018-117

凄い緊張感とストーリーの妙味、そして三島由紀夫氏が絶賛したテーマ性、全てが素晴らしい作品です。
武家社会の虚飾、仲代達也の台詞「所詮、武士の面目などと申すものは、単にその上辺だけを飾るだけのもの」が全てを表しています。
また、仲代達也VS三國連太郎の重苦しい、殺気満ち溢れる問答。言いようなく素晴らしい演技ですね。組織VS個人の構図ももう一つのテーマですね。
更に凄くリアリティのある殺陣、人間が刀を振り回すとこうなるんだろうな、という殺陣と手負い傷が凄くリアリティがあって素晴らしいです。
初見でしたが、まだまだ観るべき映画は沢山ありますね!

滝口康彦の小説『異聞浪人記』(1958年)を元に橋本忍が脚本、小林正樹が演出・監督した作品である。公開時の惹句は、「豪剣うなる八相くずし! 嵐よぶ三つの決闘!」である。社会派映画を監督してきた小林正樹が、初めて演出した時代劇映画である。武家社会の虚飾と武士道の残酷性などの要素をふんだんに取り入れ、かつて日本人が尊重していたサムライ精神へのアンチテーゼがこめられた作品である。しかしながら監督の意図とは逆に、外国の映画評はその残酷性を古典的な悲劇美として高評した。1962年度のキネマ旬報ベストテンの第3位となり、仲代達矢は主演男優賞を受賞した。
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