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白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々のodyssのレビュー・感想・評価

3.3
【反ナチ活動で処刑された女学生の実話】

ナチ時代のドイツで戦争批判・反政府的思想のビラをまいた白バラ・グループの、当時21歳だったゾフィー・ショルに焦点をあてた映画。ビラまきで逮捕され、取り調べと裁判の後、死刑になるまでを描いている。 

彼女と取調官との丁々発止のやりとりや、厳しいながらも自分の娘くらいのゾフィーに温情を示す取調官の微妙な表情が面白い。この取調官と、かつて共産党員だったためにナチへの忠誠をことさらに示そうとする裁判官との差異が、なかなか示唆的である。 

ただし、映画そのものはゾフィーに焦点を当てているので、事件全体のあらましは別に調べておいた方がいい。白バラを題材とした映画は以前にも作られているので、それを見るのも一法かも。
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