『リトル・ジョー』のジェシカ・ハウスナーの過去作。
多発性硬化症による全身麻痺で車椅子生活を送るクリスティーヌ。
彼女はルルドの泉へのツアーに参加するが、道中、奇跡的に麻痺が治り歩けるようになる。
変わり始めるクリスティーヌとそれに困惑する周囲の人たちをカメラは冷静なタッチで捉え続ける。
ルルドの泉は奇跡を起こす泉として有名で、宿泊所もルルドの泉も奇跡も信じるもので溢れかえる。
突如治ったクリスティーヌにこれは神の奇跡なのか?とみんな驚きながらも、案外手放しで喜ぶわけでもなくて(だって人間だもの)。。
ボランティアの女性たちの行動、起きる出来事も神の不在を感じさせるようなシニカルさがあり、その人間観察描写が面白い。
クリスティーヌを演じるのはシルヴィー・テステュー。そしてボランティアの女性を演じるのがレア・セドゥ、エリナ・レーヴェンソン。