超空間コベ

憲兵と幽霊の超空間コベのレビュー・感想・評価

憲兵と幽霊(1958年製作の映画)
4.0
「天知茂は負けヒロイン」

いやぁ~上手く言ったもんだ。
(笑)
(放送番組での後解説より)

―――天知茂は素晴らしい。♪

“悪の美学”なんて言葉よく聞く
けど、ひょっとしたらそれは、
茂に贈られる賛辞として存在
するもの、なのかも知れない。

そして…
茂の場合は同時に“滅びの美学”
でもあるのだ。☆
いずれにせよ、存在そのものが
説得力のかたまりである、茂。

映画としても、色んな意味で
非常に判り易い。
表現がストレートであったり、
描写がステレオタイプだとか。

口答えする部下は往復ビンタで
シバキ倒す、旧態然日本軍人。

ボワッと煙が出てドォンと音の
鳴る、火器主張の激しい拳銃。

自らの犯行である事を宣伝する
かの様に、でっかく「波島」と
自分の名前書いたハコに死体を
2等分して投棄する茂。(笑)

そして、『アナタハン』以来に
見たキリヤマ隊長こと中山昭二
の、ザ・幽霊!!ぶははは☆

幽霊が出なくても成り立つ話
なんだけど、やっぱりこれぞ
大蔵映画!
これぞ中川信夫監督作!
笑かしてくれるわ~。♪(笑)
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