りょうすけ

テンペストのりょうすけのレビュー・感想・評価

テンペスト(2010年製作の映画)
3.5
シェイクスピア原作の名作「テンペスト」を豪華キャストで映像化した作品。本作では男性である主人公プロスペローをペロスペラという女性に置き換えている。

本日5/10に発売された「終わりよければすべてよし」で3人目のシェイクスピア劇全37編を個人全訳なさった松岡和子さんによる翻訳本を読了しそのまま理解を深めるためにこちらの作品を鑑賞。

ケネス・ブラナーの「ハムレット」のように殆ど全ての台詞が原作通りらしい(松岡訳だけでもそう感じた)のでシェイクスピアらしさを映画からも感じることができる。

映画全体の評価はかなり低く、殆どの理由がテンポの悪さになっているようだが、個人的にはそう感じなかった。むしろ原作から無駄に伸ばすことなく忠実に映像化した作品だと思う。

妖術や妖精が出てくる作品でもあるのでその辺りの描写も非常に面白い。またこの作品の魅力である詩的音楽性もよく表現されていたと思う。

ただ映画からこの作品に入ってしまうとやはり面白さは半減すると思うので、原作を読んでから鑑賞するとこの作品の評価は変わると思う。松岡訳おすすめです。

キャスト面からいってもヘレン・ミレン、フェリシティ・ジョーンズ、ジャイモン・フンスー、アラン・カミング、ベン・ウィショーなどキャストが超豪華なのでおすすめ。
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