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学生たちの道のHKのレビュー・感想・評価

学生たちの道(1959年製作の映画)
3.5
フランソワーズ・アルヌールの出演作を漁っていたら、デビュー間もないアラン・ドロンと共演している作品を発見。
ドロンの『太陽がいっぱい』の前年公開の主演作。当時23歳のドロンは17歳の学生役で、意外やアルヌール(当時28歳)はその年上の恋人で子持ちの役。

監督はコメディ・タッチの作品が多いらしいミシェル・ボアロン。モノクロです。
舞台は大二次大戦中のドイツ占領下のパリ、当時の学生たちの生活とその家族を描いた作品。闇市やレジスタンスの時代でもあります。

ドロンはまだ無垢な坊ちゃん風。
アルヌールはこれまで観た中では初めて相手が年下、しかも今回が一番スレてる感じ。
戦時中はストッキングが貴重で高価だったからか、アルヌールの生脚にドロンがステッチを描いているシーンが妙に印象的でした。

他の共演者も意外や豪華。
ドロンの実直な父親にブールビル、(『仁義』『大頭脳』)
ドロンの兄貴分的な学友にジャン=クロード・ブリアリ(『女は女である』『まぼろしの市街戦』)。
金回りのいいレストランの経営者でブリアリの父にリノ・バンチュラ(『冒険者たち』『シシリアン』)。
他にサンドラ・ミーロ(『魂のジュリエッタ』『墓場なき野郎ども』)なども。

ドロンが後の名作で共演するブールビルやヴァンチュラと既に共演していたことがわかる興味深い作品でした。
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