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泳ぐひとのHKのレビュー・感想・評価

泳ぐひと(1968年製作の映画)
3.7
バート・ランカスター主演の本作のタイトルは昔から知っていたので、ある程度メジャーな作品かと思っていたらまさにカルト映画の部類でした。
かなりシュールな展開で、まず一般受けはしそうにない内容です。
そのせいか公開されたのも撮影後2年も経ってからとか。

原題は“The Swimmer”ですから直訳で、同名の短編小説の映画化だそうです。
舞台はニューヨーク。主人公の謎の男バート・ランカスター(当時53歳)の衣装は映画を通して海パン一丁のみ(厳密に言うとその海パンも一時的に脱ぎます)。
その男が高級住宅地のプールからプールへとハシゴする謎の展開ですが、徐々にある事実がわかってくる過程が面白いので、下手に前情報を入れずに観ることをおススメします。

わけがわからなすぎて、途中で観るのをやめたくなる映画もありますが、本作は展開と結末が気になるため最後まで見てしまいます。まあ尺も95分と手頃なんですが。

最初は好感度高めで逞しくにこやかなランカスターが徐々に・・・
でもラストはまあそんなもんだろうなあという展開ではありました。

最近になって再評価されている作品だそうですが、公開当時ヒットしたとも思えず、時期が同じというだけで、いまさらアメリカン・ニューシネマの代表作とか傑作とか書いてあったりしますが、ちょっと違うかと。
むしろニューシネマっぽさはなく、もっと古くからあるタイプのサイコサスペンスのテイストだと思います。
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