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犬猫のkunicoのレビュー・感想・評価

犬猫(2004年製作の映画)
3.5
素晴らしきセルフリメイク。
当たり前ながら前作よりかなりパワーアップしてる。

フィルムが8ミリから35ミリへの変更はあったが、元々の「犬猫」が持つ空気感は全く一緒。
そこに一番安心感を覚えた。
撮り方も殆ど同じなので見比べが出来て楽しかったです。
あー、この場所数年後にはこうなっちゃったのね〜!やら、あー、このシーンあの坂じゃなくて違う坂だ〜!やら、言葉は変ですが何だか同窓会気分。
網バッグとハトの飛ぶシーンはその存在にもはや感謝、変わらずいてくれてありがとうといった感じです。

人物関係がだいぶ整理されていて、状況がより分かりやすくなっているのが嬉しかった。
セリフが直接的だとか、役者の演技がオーバー気味だとか、ウザくならない程度に道筋が用意されていたのでミスリードされずに済みました(8ミリではミスリードされてしまいました)
古田君のクズっぷりとかスズの天然小悪魔っぷりとかを盛大に見れて面白かったです。
古田とか女物のカップよく出せるよね...無神経って言葉知ってるのかな...。

「犬猫」の見所の一つに手すり滑りがあるんですけど、35ミリの西島さんより8ミリの鈴木さんの方がキマッてた感あるな。

とにかくやっぱりこの作品で好きなのは、携帯不在で描き切るとこだな!
声を聞きたくなったら会いに行く、部屋に行く勇気が無かったら窓に石を投げ当ててみる。
その衝動にかられて走り出す女子たちが美しい!
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