山田

パーフェクトブルーの山田のレビュー・感想・評価

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)
4.5
霧越未麻はアイドルを卒業し女優業に転身した。
本当はアイドルを続けたかった未麻だったが、本心を隠しながら与えられた仕事を直向きにこなそうとしていた。
ある日脚本の中に未麻をレイプするシーンが盛り込まれた。マネージャーは反対したが未麻は気持ちを押し殺して見事に演じ切った。はずだった。

だんだんとアイドルの未麻が未麻の前に現れ始め、女優である未麻を否定し、溜め込んだ本心を目の前に突きつけてくる様になった。
加えてファンが作成した「未麻の部屋」と題したHPではかなり細かく未麻の今日の出来事や心情が綴られており、未麻はだんだんとHPで自身の今日を知る様になり、夢と現実との境界が曖昧になっていくようになる。

すごい面白かった。これがアニメーション。
1998年公開とあってインターネット用語がなんか古い。ダブルクリック久しぶりに聞きました。
サイトを見るのもパソコンだし、電話は家電だし、テレビも分厚いしこの年代の生活家電ってなんか好きなんですよね。
まさかの展開でずっと眉根を寄せて見てしまったけど最後まで飽きもせず、どんどん曖昧になる日常に未麻同様に不安感を覚え、恐怖してしまった。
結末を分かった上で見たらあらゆるシーンでの辻褄が合ったり、イメージしやすくなったりするのかなあと思ったけど、もし全ての架空アイドル未麻が…って考えたら結構怖いかも。

考察を読んで理解を深めて、また観たい。
面白かった。
山田

山田