けべん

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンのけべんのレビュー・感想・評価

5.0
20歳にも満たない幼き男の子が、世界的な小切手詐欺を働きまくった話。

彼がなったのは、パイロット、弁護士、医師、そして教師だった.どれも資格が必要で、難度の高い職業といえる.
現在では、どの職業にどのくらいいて、在職中の功績がどうであったかはかなり議論の的となっているようだ.数日間医師になりすまして、数日間弁護士をしたのみであり、FBIの就業した形跡を見ることができず、特許すら持っていないのではないかと言われている.

ただし、映画や小説というのは、事実が誇張されることは往々にあるだろう.小説だったとしても、この物語が面白すぎることには変わりなく、視聴者は被害者ではないだろうから.

彼の能力は、IQが140であり、さらに写真記憶ができる点とのこと.読んだ内容の90%は記憶に残っているとのことで、弁護士の資格を2週間の勉強だけで取得したというから驚きだ.
ただ、ただの天才だけでなく、彼の幼き頃の家庭環境が影響しているのは言うまでもない.それでも、親への恩返しか、見返す力が強かっただろう。

天才的な頭脳を、どこにどう活かすか.それだけでこんなにも違った人生があるのはすごい.

この話が今でも多くの人を魅了し続けるのは、ディカプリオとハンクスが共演したという点もあるかもしれない.ディカプリオはアラサーだったはずなのに20歳前の少年を演じているし、幼さを残しながらも焦りと大人をあざ笑うような演技がずば抜けている.
また、内容についても、短いスパンで、難しい職種を転々としている様子が興味を強くする.

この作品は、ディカプリオの歴代作品の中で、インセプションに追いつこうとする人気を持っている。後から伸びている珍しい作品。