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歌ごよみ お夏清十郎のmitakosamaのレビュー・感想・評価

歌ごよみ お夏清十郎(1954年製作の映画)
3.4
スカパーにて。タイトルの“お夏”が美空ひばり。“清十郎”が雷蔵。

江戸時代の米問屋の娘のお夏は、店の手代で誠実な働き者の清十郎にラブラブ。しかも若干ツンデレ。
しかも商売敵の米問屋の娘も清十郎にホの字とモテモテ状態。
雷蔵演じる清十郎も爽やか朴念仁で仕事一辺倒。言い寄る美女に目もくれぬ。

ココまでは結構おっとりラブストーリーかなと思ったら、中盤から結構なハード路線に変更。
ライバル米問屋と、お夏に横恋慕する番頭が結託してお店の乗っ取りを画策する。
清十郎は横領の濡れ衣で捕縛され島流しに。

残されたお夏は、何故か民謡を歌う芸人として売られてる。番頭の嫁にとかはされない。純血がご都合良く守られているんだな。

そしたら清十郎の脱獄。おお!モンテクリスト伯の様な展開!
お人好しの清十郎がすっかり荒んじゃってる。若手だった雷蔵のこの演技力は、当時インパクトあったろうなぁ。

清十郎の疑惑もはれメデタシメデタシ。だが、今作はアレンジを効かせたハッピーエンドだそう。
よく知らなかったのだが、オリジナルのお夏清十郎 (お夏狂乱)は江戸時代からある歌舞伎の演目で、悲恋物語らしい。

この映画はひばりの歌も差込まれ、全体的に明るい雰囲気で作られているね。
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