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ジョニー・ベリンダのkazu1961のレビュー・感想・評価

ジョニー・ベリンダ(1948年製作の映画)
4.2
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-099 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋第6回ゴールデングローブ賞作品賞、主演女優賞、そして第21回アカデミー賞 主演女優賞を受賞したマイナーだけどとても良い作品です。聾唖の女性ベリンダ(ジェーン・ワイマン)が聖人のような医師ロバート(リュー・エアーズ)と出逢い、村人たちの差別に合いながらも人生に目覚めていく様を感動的に描いた良作です。

🖋途中、閉鎖された村ならではの集団心理や差別心理、そして聾唖者に対するレイプなど薄寒くなる様なシーンが多いのですが、ラストではそれを超える感動が。医師ロバートの誠実な行動と聾唖の女性ベリンダの互いに想いやる気持ちが、妬みを持つものや、その集団心理を超えていくのが希望を持てて好感の持てる作品でした。

🖋本作、1940年にブロードウェイでヒットした、同名の舞台劇の映画化になります。ジーン・ネグレスコが監督、レーガン元米大統領の最初の妻としても有名なジェーン・ワイマンが主演しています。ジェーン・ワイマンの、言葉を一言も発しない表情豊かな演技が心に沁みます。結果、ワイマンは二度目のアカデミー主演女優賞ノミネーションを受け、初の受賞を果たしました。

🖋そしてジーン・ネグレスコの繊細な演出、マックス・スタイナーの清らかで美しい楽曲も相まって、最後には希望の持てる作品に巧く仕上がっていました。

🖋本作の性暴力シーンや嘘と噂話が村中に拡散していく描写は、公開当初において物議を醸したそうです。ハリウッドにおける厳格なヘイズ・コードを緩和させた最初の映画であると捉えられているんですね(参考:Wikipedia)。

😌Story:(参考: That's Movie Talk!)
田舎暮らしに安らぎを求めていた開業医ロバート・リチャードソンは、製粉業を営む貧しいブラック・マクドナルドの娘で、聴覚障害者のベリンダと出会う。彼女に興味を持ったリチャードソンは、娘の賢さに気づいていたブラックの許可を得て、手話や読唇術を教える。その後ベリンダは、リチャードソンの献身的な指導で、手話で会話を始めるようになる。しかし、彼女が言葉を話せないのを逆手に取り、漁師マコーミックは、彼女を暴行してしまう。ベリンダは妊娠し、やがて男の子を出産するが、心無い村人達の言葉や視線は、リチャードソンやマクドナルド家の人々を傷つけてしまう・・・。

🔸Database🔸
・邦題 :『ジョニー・ベリンダ』
・原題 :『Johnny Belinda』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1948
・日本公開 : 1949/08/13
・上映時間 : 103分
・受賞 :
第21回アカデミー賞 主演女優賞
第6回ゴールデングローブ賞 作品賞
主演女優賞
・監督 : ジーン・ネグレスコ
・脚本 : イルムガード・フォン・クーベ、アレン・ヴィンセント
・原作 : ※※※
・撮影 : テッド・マッコード
・音楽 : マックス・スタイナー
・出演 : ジェーン・ワイマン、リュー・エアーズ

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
この演技で1948年度のアカデミー演技賞を得た「仔鹿物語」「失われた週末」のジェーン・ワイマンと「暗い鏡」でカムバックしたルー・エイヤースが主演する映画。エルマー・ハリス作の舞台劇を「愛の調べ」に協力したイルムガード・フォン・クーベとアレン・ヴィンセントが共同脚色し、「ヒューモレスク」「ディーブ・ヴァリー」等で認められた新人ジーン・ネグレスコが監督し、「黄金(1948)」のテッド・マッコードが撮影した。助演は「聖処女」「ミネソタの娘」のチャールズ・ビックフォード「パーキントン夫人」のアグネス・ムーアヘッド、新人スティーブン・マクナリー、ジャン・スターリング等。音楽は「追跡(1947)」のマックス・スタイナー作品。
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