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ファザー、サン
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『ファザー、サン』に投稿された感想・評価

菩薩

菩薩の感想・評価

4.0
おとう、さん、じゃ無くてお父さんと息子、要するにソクーロフ版の『父ありき』だ、いや嘘だ。『マザー、サン』のおかんは死に向かっているのに対してこっちのおとんは超元気、ってかムッキムキ。冒頭からそんなムッキムキのおとんとムッキムキの息子がお互い上裸で抱き合ってるもんだから、だいぶカルピス原液臭を感じてしまうけど、そういうことでは無いらしい。でも全編通して非常に濃厚な官能美を喰らわせられるからそうじゃないって言われても困る。20歳で息子が産まれ、母は若くして死別、互いに献身的な愛で支え合い、互いがいれば充足していた生活に変化が起きて行く。思春期を迎える息子、父からの自立、一人取り残される父、父の愛は苦しめること、息子の愛は苦しめられること、そんな関係性が消滅して行く。窓枠越しでの彼女との別れ話、隣室と掛け渡された一枚の板切れ、道幅の狭い路面電車の走る街並み、屋根の上でのボール遊び、そんな危うさの中で親密すぎる愛が解かれて行き、最後は唐突な切なさを迎える。冒頭とラストで親子は同じ夢を見るが、そこにはもはや誰もいない、そして息子はいつの日か父になるのだろう。
sonozy

sonozyの感想・評価

3.5
アレクサンドル・ソクーロフ監督『Mother & Son(1997)』からの『Father & Son(2003)』を。
(ジャケ写通り)親密すぎる父と息子の物語。

二人が上半身裸で絡み合うというゲイな香り漂うオープニング。息子が見た悪夢を父がなだめていたようだ。

軍隊上がりの父と軍学校に通う息子アレクセイは海辺の近くにある広めのアパートに二人暮らし。窓から広い屋根に出て過ごしたり、隣の家と繋いだ板の上(危険)を行き来したり。

父は40歳前後、息子は20歳前後の設定と思われ、父というより兄のようにも見える。

二人は鍛え上げた肉体で上半身裸なシーンも多く、部屋では至近距離で見つめ合ったり触れ合ったり、父は軍学校で訓練中の息子をじっと見つめていたり…と、一般的な父子関係ではあり得ない感じの濃密な関係。

亡くなったのか別れたのかわからない母はアレクセイにそっくりらしい。

アレクセイには彼女がいたが、アレクセイと父の濃密な関係から遠のくように去る。
この二人が窓越しに語るシーンがすごく印象的なカメラワーク。

他に登場するのは、旅行中にやってきた父の友人の息子(父の消息を知りたがっている)と、いつも猫と一緒の隣家のサーシャというアレクセイの友人男子。

やがて濃密な父と息子の関係にも変化が訪れる。

『Mother & Son』で使われていた、斜めに歪んだ映像も一部登場し、ソフトフォーカス気味な映像や、感情の読み取りにくい登場人物の表情のクローズアップで、何とも神秘的な世界。
叙情詩のような寓話のような。掴みどころのない作品でした。

しかし『マザー、サン』『ファーザー、サン』って邦題、&でつながないのは何か意図があるのかな?笑

英語字幕
実は君の名前で僕を呼んでを見て連想したソクーロフのこの作品、今更ながら振り返ってみてやはり素晴らしかったなとつくづく思う。

自分は性描写が露骨になりがちであるが故に同性愛映画はあまり好きでないのだけど、この作品みたく暖かさと侘しさのある陽光が強調された美しい映像で語られると性描写があっても気にならず、むしろ美しい陽光が当たっているからか神聖にすら思える。

というかこの作品、改めてその表現を見てみるとソクーロフの師であるタルコフスキーよりも晩年のキェシロフスキに近い耽美さと鮮やかさがあったが、こういう質感のソクーロフ作品はそこまで多くないように思え、見事ではあったものの何故この作品でキェシロフスキ的映像表現が多く見られたのかは不思議でならない。

今回かつて見たときの記憶と予告を改めて見た印象で文章を綴っているが、逆に断片的な映像だけだともう一度ちゃんと本編を見たい気持ちに駆られ、DVDを発見したり特集上映とかがされたりしたらまたしっかり見ようと思う。