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暁の出撃のcatmanのレビュー・感想・評価

暁の出撃(1954年製作の映画)
5.0
1955年公開。スターウォーズ(IV)のデススター攻撃シーンの元ネタのひとつとしても知られる英国産航空アクション。作品自体をフルで観るのは初めて。いやもう、めちゃめちゃ面白いなコレ!英空軍が撮影に全面協力したそうで、本物のランカスター爆撃機が映るシーンはどれも本当に画が美しい。湖上で超低空飛行の訓練をする3機編隊や、飛行場でただ静かに佇んでいる姿にも惚れ惚れしてしまう。史実を基にした物語は、前半が新型爆弾を開発する博士、後半が作戦を指揮する空軍中佐という二人がKEYパーソンになるのだけど、主役はもうこのランカスターと言って良いと思う。
役者の集団と飛行機&ソフトスキンが移動カメラの動きと見事に調和している長回しの撮影なんかも結構多くて、人物配置やカメラアングルがよく練られている。特に痺れる出撃シーンはお漏らし必至。テンション爆上がりのクライマックス、ダム攻撃はシーン全体の構成や編集、カメラワークがSWのトレンチランとそっくりで、ルーカスが本作に相当な影響を受けている事がはっきり分かる。攻撃の最中は劇伴が殆ど鳴らないのも凄く良くって、一方でしっかり印象に残る勇壮なテーマ曲も素晴らしい。「映画って実はそんなに進歩していないのかもしれない」というあの人の言葉がまた思い浮かんだ。これ午前十時の映画祭で取り上げてくれないかな〜

SWとの比較動画(ネタバレ注意)
https://youtu.be/lNdb03Hw18M
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