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三十九夜のkazu1961のレビュー・感想・評価

三十九夜(1935年製作の映画)
3.9
▪️JPTitle :「三十九夜」
ORTitle:「The 39 Steps」
▪️First Release Year : 1935
▪️JP Release Date : 1936/03/05
▪️Production Country : イギリス
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-262 再鑑賞
🕰Running Time : 88分
▪️Director : アルフレッド・ヒッチコック
▪️Writer : チャールズ・ベネット
▪️MusicD : ルイス・レヴィ
▪️Cast : ロバート・ドーナット、マデリーン・キャロル、ルーシー・マンハイム、ワイリー・ウオトスン
▪️#死ぬまでに観たい映画1001本 390/1011
▪️Review
🖋ヒッチコックの快進撃はここから始まりました。イギリス時代のヒッチコックの才能が開花したのが本作です。イギリス時代のヒッチコック作品中、あらゆる意味で最も完成された作品です。そのストーテリングの巧みさ、イギリスらしいユーモアの効いた会話、見事なキャラクター設定、どれをとっても完成度が高い作品です。

🖋そしてヒッチコック作品における重要なテーマである“間違えられた男”が初めて登場する作品でもあります。そのストーリー展開もリズミカルで、主役の夫婦のふりをした2人の男女が手錠に繋がれたまま皮肉の応酬を繰り広げたりユーモラスに展開しながらも、スリルに満ちたスパイ映画はいかにも意外なラブストーリーに変化していきます。ノンストップで続くチェイスシーンの間にウィットに富んだ台詞やサスペンスがバランス良く挿入されているのが見事ですね。

🖋ストーリー上のキーとなるのが、冒頭のミュージック・ホールのシーンに登場する、ミスター・メモリィ(ワイリー・ワトソン)なる存在。ラストの見事な伏線回収が素晴らしいです。

🖋お決まりのヒッチコックの登場シーンは、開始7分ほどのロバート・ドーナットとルーシー・マンハイムが劇場から駆け出すシーンでゴミを放っているのがそうですね。

🖋物語は。。。
満員のミュージック・ホールにやって来た外交官リチャード・ハネイ(ロバート・ドーナット)。その彼の運命が、一発の銃声で大きく変わってしまいます。混乱するホールで彼に助けを求めてきた謎の女性アナベラ(ルッチー・マンハイム)。リチャードのアパートに匿われた彼女は、自分が英国のスパイであり、秘密組織「39階段」に狙われていることを話した後、何者かの手で殺されてしまうのですが。。。

▪️Overview (映画. comより)
1915年に発表されたスパイ小説「39階段」を脚色したロマンチック・スリラー。無実の罪を着せられた男が、逃走の末に真実と人間の隠された本性に気づくという、ヒッチコックお決まりのテーマが初めて用いられた。リチャードは偶然居合わせた事件がもとで、謎の女性を部屋へ泊めることになる。翌朝、何者かに刺殺される彼女。リチャードはダイイングメッセージを残され……。逃亡中に知り合う人々の嘘が、物語に起伏をもたらしている。
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