映画大好きザウルスくん

レッドソニアの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

レッドソニア(1985年製作の映画)
3.2
家族を殺され故郷を失った赤毛の少女ソニア(ブリジット・ニールセン)は女戦士へと成長し、勇敢な戦士カリドー(シュワ)らと共に復讐の旅に出る…。権利の関係で名前は代わっているもののシュワ扮するカリドーはほぼコナンそのままなので、実質『コナン』シリーズの3作目とも言えるかもしれません。前作で姫が主軸のストーリーになったりグレイス・ジョーンズ扮する女戦士が活躍したりして強い女性の姿を描く方向性も見せていたので、本作で主人公が男のコナンから女のソニアに移っているのも納得がいきます(女性にしか触ることができないキーアイテムが出るのもその傾向に拍車を掛けていました)。シュワが助っ人ポジションなのも前作と共通する部分です🙌

このように2作目からの継続要素も伺える反面、軸となるのが家族を殺された主人公の復讐譚であることや腕チョンパ&首チョンパをする戦闘演出が入るなど、全体的には1作目のハード路線に戻そうとしている傾向も見られました。その割には生意気な子どもの成長譚を盛り込んでいたり、戦闘を楽しむシュワの姿が描かれたりして緊張感を削ぐ描写も見られるため、どっちつかずな印象も否めません(ファンタジー名物の巨獣も水棲生物型のカラクリ人形?のような感じで生々しい殺し合いに発展しなかったのが残念でした)。

前作をRPGゲームのように楽しんでいた自分としては味方のパーティに魔術師がいなかったのも寂しかったポイントです。ラストバトルでは敵の女王と魔術師を倒す時にシュワとの共同プレーが描かれず、主人公のみで2人とも倒してしまったのも残念でしたし、男嫌いの主人公ソニアは冒険を終えた後にカリドーと結ばれますが、それなら途中で一度キスを許してしまうシーンがあったのはとても勿体無かったと思います(ヒロインにガチ恋してる辺りはコナンとカリドーで差別化されている部分かもしれません)。

残念要素の方が多く挙がってしまいましたが、キーアイテムをマグマに落とすと世界が救われるという『指輪物語』と通ずる分かりやすい目的が設定されていたので、最後まで飽きることはありませんでした…?活躍も少ないし上裸になって筋肉を見せることもないので、シュワを目当てで観ると痛い目に遭います!その点は要注意です⚠️