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Love Letterのkazu1961のレビュー・感想・評価

Love Letter(1995年製作の映画)
3.8
▪️Title :「Love Letter」
Original Title :※※※
▪️Release Date:1995/03/25
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards : 第19回日本アカデミー賞
優秀作品賞、優秀助演男優賞“豊川悦司)
新人俳優賞(柏原崇、酒井美紀)
▪️Appreciation Record :2020-082 再鑑賞
▪️My Review
岩井俊二監督の長編デビュー作ですよね!!
名ゼリフ「お元気ですか?」がブームになりました。本作は、国内の主要な映画賞を総なめにし、世界でも絶賛されました。
ほろ苦いエピソードに情緒的でノスタルジックな映像描写を織り交ぜ、90年代の日本映画界を代表する作品の一つではないでしょうか。
間違って届けられた恋文から始まる、雪の小樽と神戸を舞台にしたラブストーリーです。埋もれていた二つの恋が浮き彫りになっていく過程が素晴らしくそして、ほろ苦いですね。
岩井作品の真骨頂とも言うべき手持ちでのゆったりとしたカメラワークとこの繊細な光源の取り入れ方が、どのシーンをとっても、非常に美しい映像を創り出し、ぬくもりのある優しい空間を見事に描写しています。この映像も本作の見所です。
そして、山で遭難した樹(男性)を軸として、博子と樹(女性)の人生がリンクしていく筋立てが巧妙で、博子と樹の二役を演じる中山美穂の演技も素晴らしいですね。
青春時代の切ない想い出の1ページを、優しく想い出すような切なく甘酸っぱい感覚。。淡い恋に、淡い映像。どんなに時間が経っても、思い出される作品だと思います。
そして、秀逸なラストシーン。やはりね、と思わせるラストシーン。最後の本のタイトルが『失われた時を求めて』という長編の『第7篇 見出された時』ということに全てがメタファーとして表現されていますね。
好きな邦画ラブストーリーの一つです。

▪️Overview
「Undo」「花とアリス」の岩井俊二監督の長編第1作。事故で婚約者の樹を亡くした博子は、国道になってしまったという彼が昔住んでいた住所に届くはずのない手紙を出した。しかしその手紙は、婚約者と同姓同名の女性のもとへ届き、2人の不思議な文通が始まるのだった。中山美穂が博子と手紙を受け取る女性、樹の2役を演じ話題となった。他出演、豊川悦司、酒井美紀、柏原崇など。(参考:映画.com)

第19回日本アカデミー賞にて、作品が優秀作品賞を、秋葉茂を演じた豊川悦司が優秀助演男優賞と話題賞(俳優部門)を、少年時代の藤井樹を演じた柏原崇と、少女時代の藤井樹を演じた酒井美紀が新人俳優賞を、REMEDIOSが優秀音楽賞を受賞した。一人二役を演じた中山美穂は、ブルーリボン賞、報知映画賞、ヨコハマ映画祭、高崎映画祭などで主演女優賞を受賞した。1995年度『キネマ旬報』ベストテン第3位、同・読者選出ベストテン第1位。
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