コウスケ

暴力脱獄のコウスケのレビュー・感想・評価

暴力脱獄(1967年製作の映画)
4.5
ポールニューマン主演作。

今まで何で見てなかったんだろうっていうくらい良かった。ポールニューマン演じるルークがとにかく魅力的。同じ監獄にいるリーダー格と何の戦略もなくケンカをし、殴られ続けるが降参せず立ち上がったり、できる保証もないのに、ゆで卵50個を食べると言い出し食べきったり、めちゃくちゃな彼。次第に彼は監獄の仲間たちから一目置かれる存在になっていく。

中でも、いつもあまり表情を変えず、何を考えているかわからないような彼が、母の訃報を知った時に1人悲しみに暮れる姿は印象的。彼にとって生きる大きな心の支えになっていたに違いない。母が、亡くなる前に面会しに来て彼にかける言葉はとても心に響く。

人生が苦しい、思い通りにいかない時に見ると自分にとって大切な一本になるに違いない作品。どんな時でも笑顔で、前を向いていたあのルークの姿は、見るものの心に焼きつくだろう。
コウスケ

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