浅野公喜

ブレインスキャンの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ブレインスキャン(1994年製作の映画)
3.6
殺人を疑似体験出来るゲームを手に入れたら本当に殺人が行われていたという、「ターミネーター2」でお馴染みの美少年エドワード・ファーロング主演のSFホラー。監督は「ローリング・サンダー」のジョン・フリンで、久々の鑑賞(過去のレビューを一部修正&追加しています)。

POV、ゲームで言えばFPSのような一人称視点を90年代に既に取り入れておりT・ライダー・スミス演じるモヒカン頭のゲーム内のキャラ、トリックスターがテレビから飛び出す所をはじめとするCGもクオリティ高め。

序盤に足を切断するのを除けば殺人はあまり直接的に描かれず、主人公が幼い頃に事故で母を亡くし足を悪くしている設定も全く活かされてないという雑な箇所も目立ちますが、現実との境界線が曖昧になることでゲームに没頭する危険性も描いており、その結果現実に価値を見出す流れは悪くなくちょっと引っ掛かりを残すエンディングも〇。

トリックスターは自ら目を潰したり部屋で食い散らかしたり面白い動きをしたりと「デスノート」のリュークをよりコミカルにしたような感じでカントリーが苦手という設定が少しツボ。ヒロインに関してはエドワードの方が美しいかも(笑)。

凄く抜きん出た映画ではないのですが、内容だけでなくエドのダボダボのチェックシャツ、ホワイト・ゾンビをはじめとするグランジやヘヴィメタのBGM、アイアン・メイデンやアリス・クーパー、エアロスミスやホラー映画のポスターが貼られSiriの先駆け的な音声認識機能の有るパソコンが有る部屋等90年代テイスト強めの雰囲気がたまりません。
浅野公喜

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