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劇場用再編集版 ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOPのtakatoのレビュー・感想・評価

4.1
 配信でリアルタイム視聴してましたが、改めて再編集映画版も見てまいりました!。やはり劇場だと音響がだいぶ良い。クライマックスでオープニングのテーマがかかる展開が何度かあるのですが、そこでは無条件に上がらざるをえません!。それに劇場で一気に見た方が気持ちが切れないで集中できたのでより楽しめたという点もありました。


 しかし、やはり思うのはリアルタイム視聴時と同じで、これだけの大ネタを短い尺で扱っちゃったのは勿体無いお化けが出るぞぉ〜ということにつきます…。もっとバッサリやって小さい話にまとめるか、普通に1クールかけてやるべきだった…。帯に短し襷に長しとはこのこと。


 正直メインの三人が割と拗れてる人達ばっかで(特にアヤベさん)、彼等の物語の浮き沈みをダイナミックかつドラマティックに着地させるにはやはり尺が足りない…。ntrさんは真面目で頑張り屋すぎる王道主人公が陥る穴に嵌り、オペラオーは理想の自分であるためにかなり無茶し通しで、アヤベさんはもう自己否定でドロドロ…。結局本作も私には好きな作品群に繋がる自己承認の物語に思えました。ただ、そこが大成功!とはいえないから作画や音楽の盛り上げは凄くても万歳三唱にはならなかったです。


 最後の菊花賞も、こうだったから勝てましたというロジックのもう押しが弱い。別に戦略的なことじゃなく(ライスと特訓してたりしたら普通に良かったけど)精神的な理由でもそれがもう一押しないとね。ntrさんの問題は、トレーナーが〜とか、応援してくれているみんなが〜ばっかり気にして肝心の自分の想いが不在になりがちだった点にある。だから最終的には


「誰のためでもない!。」


「私が私であるために。私は走り続ける。」


「何故なら…。私はナリタトップロードだから!」


 みたいな〜展開をガツンとぶち込んでくれないと彼女の物語がちゃんと着地したとは言い難い。テイオーはそれが出来てたから感動したわけで。そういうそれぞれの問題の原因と解決をちゃんと描けないとやはり感心はしても感動にはなりづらい。全然やってないとは言わないが、やはり尺が…。



 新作映画も待ってますが、作画や音楽が凄くてもポッケ君メインでドラマをどれだけ作り込めるのか正直不安もあるそれにしても、ntrさんだけやなくウマ娘は凄いストーリーという史実を抱えてるキャラばかりだから、この感じで別の娘たちも数話単位で〜編をどんどんやって欲しい。
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