デルタ

Sterben(原題)のデルタのレビュー・感想・評価

Sterben(原題)(2024年製作の映画)
-
„STERBEN“(シュテァブン)は
直訳で「死ぬこと」です。
第74回 ドイツ映画賞では、この„STERBEN“が大変な注目作で、
主要9部門にノミネートされ、最優秀長編映画賞金賞、主演女優賞、助演男優賞、音響賞を受賞しています。
🇩🇪ドイツでは、今年2月のベルリン国際映画祭にて初上映。
全5章に分けられた、182分にわたる長編映画です

📖あらすじ
指揮者として成功しているトム・ルーニーズ(Lars Eidinger(ラース・アイディンガー))は、親友の作曲家バーナードの新作„STERBEN“のリハーサル真っ最中。
トムの父親ゲルト(Hans-Uwe Bauer(ハンス・ウーヴェ・バウアー))は進行性の認知症を患っており、母親のリシー(Corinna Harfouch(コリンナ・ハーフーシュ))も余命わずか。
しかし、彼には両親の面倒を見る時間がなく、妹のエレン(Lilith Stangenberg(リリト・シュタンゲンベルク))もアルコール依存性で何の助けにもならない。彼女は、既婚の歯科医セバスチャン(Ronald Zehrfeld(ロナルド・ゼアフェルド))との不倫関係にある…

死の瀬戸際にある老夫婦、成功した作曲家の息子、そしてアルコール依存症の娘という、疎遠になった4人家族の機能不全。
両親から何を相続するのか、そしてその相続を拒否することで何が得られ、何を失うのか…という、古くからあり、多くの人々が直面する出来事。

出演者の演技アンサンブル、母親役のコリンナ・ハーフーシュは、批評家の間でも高い評価を受けており、ドイツ映画賞主演女優賞を受賞しています。日本公開もあるやもしれません。
昨年の金賞受賞作品„Das Lehrerzimmer“(『ありふれた教室』17日公開)同様、重たいテーマの作品が受賞。
「死ぬ」ということは誰しもに訪れる冷酷な現実。
この„STERBEN“では、それが身近な人にやってきた時の、愛、悲しみ、喪失、誕生などのあらゆる側面についての映画です。
アイディンガー演じるトムの恋人役でSaskia Rosendahl(サスキア・ローゼンダール)が出演。
エレン役のリリト・シュタンゲンベルクと不倫相手セバスチャン役のロナルド・ゼアフェルドは、🇩🇪2015年公開の映画„Der Staat gegen Fritz Bauer“(『アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男』)でも、ヴィクトリアとアンガーマンという、互いにLGBTで惹かれ合う役を演じています。
デルタ

デルタ