kty

COUNT ME IN 魂のリズムのktyのレビュー・感想・評価

COUNT ME IN 魂のリズム(2021年製作の映画)
4.6
ドラムを叩くことのエクスタシーから偉大なドラマー達の方法論、哲学、生き様、音楽史まで、濃い内容てんこ盛りの85分。

時代の変遷に関連づけた編集の上手さ、破壊力抜群の迫真のドラム演奏、豊富なインタビューが圧巻。

インタビューを受けてるドラマー全員のドラム愛に満ちた表情と個性的な口ドラムの数々。

好きなことを仕事にするのは最高と顔に描いてあるよう。

専門的な話になりますが、パソコンでドラムを入力するのに、今はソフトウエアドラム音源が充実してて、ジャンルを指定すれば、イントロ、バース、フィルなど、それなりの雰囲気のあるフレーズをたくさん提示してくれて、ドラッグ&ドロップで、一音一音入力しなくても、それなりの形に整えてくれる。
でもそれだと、何かしくっとこない。

一方、名ドラマー達の楽曲に合わせた創意工夫は素晴らしく、どれだけドラム音源が発達しても、楽曲の解釈、メンバーへの気遣い、演奏の哲学、独自の奏法などは、ソフト音源のAI機能が提示するフレーズの安易なコピーアンドペイストでは、到底太刀打ちできない。

機械では真似できない、人間性に裏付けられた確かな技術に対する需要が一流のミュージシャンにあることに気付かされたこと。それが収穫でした🤔

しかしキース・ムーンの伝説的な生き様はあらましは知ってたけど、これほど狂ってたとは😆

70年代から90年代のロックを好きな方、登場するドラマーの名前に興味のある方におすすめします😊
kty

kty