大好きな『アルプススタンドのはしの方』に続く「高校演劇 舞台化プロジェクト」の第2弾。個人的にはアルはしの方が好みだったけど、それでも本作の魅力は十分。訳の分からない校則に縛らることに不満を持って、他人と比べて劣等感を抱いて、周囲の目を気にすることで自信が持てなくなって、淡い青春時代の悩みがとても詰まっていた。あと、先生との掛け合いも良かった。大人になって分かるのは、先生も社会に暮らす一員で皆んなと同じように悩んでもがいている人間だということ。本作に主人公なんていない。少しずつ解放されていき、未来を見据えた少女たちに元気づけられました。
力強いラストシーンは絶対忘れられないし、演劇ではできない映画ならではの演出にグッときました。主題歌も最高です。動画にはなりますが演劇も是非見てみようと思います（できれば生で見たい...）。水のないプールを舞台にここまで繊細な脚本を手掛ける中田夢花さんのセンスが凄いです。
