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水深ゼロメートルからのnomoreのレビュー・感想・評価

水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)
3.8
皆さんは、『アルプススタンドのはしの方』という映画を覚えているだろうか?

何を隠そう『アルプススタンドのはしの方』は、2020年の私のベスト邦画なのだ。

その『アルはし』に続く、「【高校演劇リブートプロジェクト第2弾】として、2019年に開催された四国地区高等学校演劇研究大会で「文部科学大臣賞(最優秀賞)」を受賞」した作品となれば観ないわけにはいかない。

舞台化に続き、原作の中田夢花さんが脚本脚色を務めたという。

『水深ゼロメートルから』(以下『水ゼロ』)は、9割方が水のないプールで話が展開される。
いかにも演劇らしい動かない舞台だ。

その中で繰り広げられる女子高生たちの会話劇。

たわいのない会話の中に彼女たちの悩みや考えが吐露される。
そのやりとりが何気なくも秀逸なのだ。

徳島の阿波踊り、部活、恋愛、学校のルール、女の子であることなど。

たわいがないと言えばそれまでだが、なかなかに真実を突いていたりする。

水深ゼロメートルのプールの底。
グラウンドから舞ってきた砂の海で溺れかけている自分を、大丈夫だけど気づいてと言わんばかりに。

何が解決するわけでもない。
彼女たちの日常はきっと続いていく。

しかし、確実に夏休みは終わり、彼女たちは大人になっていくのだ。


余談
山本役のさとうほなみ
教師や大人の論理を代表する人物として共感できました。
大人だっていろいろ言いたいことあるよね。

「お前らぐちゃぐちゃヌカすんじゃねえ!」って。

(以下『水ゼロ』)と書きながら一度も使わなかったわたし。
『アルはし』って使ってたのに。
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