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Race for Glory: Audi vs. Lancia(英題)のnoborushのレビュー・感想・評価

3.5
Race for Glory: Audi vs. Lancia 2024年作品
7/10
ステファノ・モルディーニ監督脚本
リッカルド・スカマルチョ ダニエル・ブリュール ケイティ・クラークソン・ヒル
フォルカー・ブルッフ エステール・ガレルブ
ジャンマリア・マルティーニ ヘイリー・ベネット
1983年のワールド・ラリー・チャンピオンシップで王者アウディ
(ディレクターのローランド・グンペルトをブリュールが演じている。)にランチア
(ディレクターのチェーザレ・フィオリオはスカマルチョ)が挑む話。
四輪駆動でグリップ力に優れたアウディに対して、ランチアは軽い二輪駆動、ミッドシップの高出力エンジンのランチア・ラリー037で挑むがリスクが高いというもの。
ランチアはゲリラ的でグループB認証に200台を生産しないといけないのに、
足りないので検査官を騙したり、雪が降ったら、自分たちで路面を整備して
ランチアに負けないように細工する。このいい加減さがイタリア的。
ランチアのドライバーであるヴァルター・ロール(ブルッフ )も変な人で
レースにフルで参戦していなくて、レースの途中で趣味の養蜂に気持ちが行ってしまう。
(ここら辺の描写は映画的な表現だと思うが)
敵役がダニエル・ブリュールで「ラッシュ/プライドと友情」のニキ・ラウダが
グンペルトを演じるというのも興味深かった。
詰め込む内容がいっぱいあったためか、レースシーンは地味で、音響や撮影には
さほど力を入れていない感じ。
それでもランチア・ラリー037の美しさには惚れ惚れする。
カーレースの伝記映画としておさえるべき一本。
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