アメリカからノルウェーに引っ越してきた都会人一家。
少年ルーカスは、この地に「納屋に住む妖精」がいるという伝説を耳にする。
レプラコーンやピクシー等で知られるような、
“もてなし、礼を忘れずいれば家を助けてくれ、無礼をすれば報復”
という性質のヨーロッパの妖精(日本で言う座敷わらし的なもの)をモチーフにしたファンタジーホラーコメディ。
内容に対してやや長く、ファンタジックと思いきや血肉飛び散りもあるターゲッティングの分からない風合い(『バイオレント・ナイト』に近い)だが、妖精の大暴れや、アメリカ人・ノルウェー人の気質とお国柄から家族の絆まで、クスッと笑える要素が楽しい。
特に一家の父親のキャラクターが「自然大ー好き☆」とか言っていながら北海道旅行でズカズカと植物を踏み荒らし、車を降りて熊と写真撮ろうとするみたいな
“都会平和ボケの自然ナメ”
の認識と理念の甘いクソバカを非常に上手く描いており秀逸。
クリスマスを舞台にしており、賑やかな画面や小道具の使い方等も◎。
フォークロア×コメディホラーの心地よさが丁度よく、ノルウェー版『グレムリン』的なテンションの作品。