りー

GIFTのりーのレビュー・感想・評価

GIFT(2023年製作の映画)
4.2
これを何と呼べばいいのか。

「悪は存在しない」を見る前にフィルメックスでこちらを鑑賞したので、初見ではなんとも評価し難かった。
「GIFT」から数週間後に「悪は存在しない」を見たら「GIFT」がまた見たくなった。
3月にPARCO劇場で「GIFT」を見たら「悪は存在しない」が見たくなった。
なんだか戦略的に動かされているようで少し笑ってしまう。

「悪は存在しない」と「GIFT」は二卵性双生児のようなものと監督はおっしゃったそうだが、これ以上の表現はないと思う。
両作品は全く別の作品に思えた。素材は同じなのに。

「悪は存在しない」からは声を発する生身の人間の魅力を感じることができるが、「GIFT」はただ映像そのものを浴びている感覚があった。石橋英子氏が即興で演奏する音楽が映像と完全に融和しているからなのかもしれない。
そして、映像を見ながら自分の頭をフル回転させる気持ちよさがある。


「悪は存在しない」より「GIFT」の方が好きだという人は確実にいるはずだ。
もしかしたら、自分がそうかもしれない。
昨日「悪は存在しない」を見て、また「GIFT」が見たくなった。
りー

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