ここなつ

ケト・サピエンスは牧草牛の夢を見るか?のここなつのレビュー・感想・評価

5.0
和牛を求めて各地を巡り最後には海外まで赴きます。
またスクリーンで観た壮大な景色には圧巻されました。
そしてA5牛の真実とは。。

前半の斎藤医師の経歴や和牛についての説明の際には、内容に反して?ハイテンポのエッジが効いたロック調のBGMが組み合わせられてて高城氏のセンスを感じました。
またレトロ調のナレーションがかつての高度経済成長期時代の映像のようで、今後10年20年後に資料や文献として使用された場合の事も見据えてこの様な演出にされたのでは、と思いました。

この映画で初めて牛の競りを見ました。同じく牛の品評会については閉鎖的な秘境の伝統行事かの如くに感じ、とても貴重な映像を見る機会となり良かったです。
中盤ではA5牛の真実が出てきますが
A5の真実をズバリ言える高城氏は100%忖度のない生粋のクリエイターだと思います。氏の気概に感慨いたしました!
またEUでは牛を運ぶ際に牛が歩く所に撒く消毒薬にも規制があり、日本で使用している薬は規制をクリアできない為、輸出をする事ができないそうです。

後半は上空からの壮大な景色が何度も出てきて、遊覧飛行の擬似体験をしているかのようで吸い込まれそうな感覚があったりもして、とても楽しかったです!映画館で観て良かったと思いました!
またそれが前作「ガヨとカルマンテス」同様、家電量販店で販売されてるミラーレスで全て撮ったというから驚きです。
ほんとすごい時代になったものです。。
斎藤医師が各地の牛舎を訪れるのですが
行く先々で牛さん達が甘えるような顔で、斎藤医師に向けて頭を突き出し撫でて欲しそうにしてくるのがとても可愛らしくて、同時に氏のお人柄の良さを感じた光景でもありました。
そしてこの映画をきっかけに新しい和牛のムーブが起こりそうな予感です。
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