1年の最後に素晴らしい作品に出会えた。
「あの頃、君を追いかけた」で知られる台湾の小説家/映画監督、ギデンズ・コーによる作品。マフィアの一員であるアータイが追ってから逃げ込んだのは美容院。そこで彼を匿った女性 アーフェンとの交流を描く作品だ。
登場人物の設定こそ「あの頃、君を追いかけた」と大きく異なるものの、幼稚で衝動を抑えられない男と、そんな人間臭い男に惹かれる女の純愛で突き進む作風は共通している。ヒロインのビビアン・ソンは、若い頃のCHARAを思わせるキュートな女性で「私の少女時代」や「君のためのタイムリープ」の頃から注目していたので、今回の役どころにも大満足。アータイを始めマフィアのメンバーが彼女に惚れてしまうのも良く分かる。
昭和の日本で放送されていたような青春(不良?)ドラマを感じさせる荒っぽいストーリーは、好みの別れる所だと思うが、終盤での伏線回収で、不意を突かれたように感動してしまうとう、ギデンズ・コーあるあるを今回も満喫できる。
日本では東京国際映画祭のみの上映だった所を、いち早く配信したNetflixにも多謝!