菩薩

田園詩の菩薩のレビュー・感想・評価

田園詩(1976年製作の映画)
3.9
ロメールの作品内にブラジャーの概念が無いのと同様に、イオセリアーニの作品内には基本ストーリーも無ければ説明責任も無い事が多い為、時には今の何だったんだ?を繰り返す必要もあるが、この作品は特に感覚的には「足湯」に近い物があるし、言ってる事やってる事は玉置浩二の「田園」、要するに「生きていくんだ、それでいいんだ」である。脚本家のクレジットが3人並んでいるが、これ脚本…いるか?もはやドキュメンタリーだろって思うくらいあらゆる事象が自然である。晴耕雨読生活の中に酒と喧嘩と音楽があり、穏やかな時間の中に豊かな生活がある。ただイオセリアーニの作品観た後に思う事はいつも「働きたくねぇ…」でしかない…その辺はやはり共同体を維持する為に課せられる労働に対する批判精神なのだろうか(違うと思う)。
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