Nove

雪豹のNoveのレビュー・感想・評価

雪豹(2023年製作の映画)
3.8
チベットの4,000mの山地に暮らす人々。
雪豹が、育てるいる羊9頭を襲った。
不思議な共感で、僧侶と雪豹が通じあい、美しい山岳の映像と、生き物が生きていくための摂理、山で家畜を育てる生活、取材のテレビ局、役人、それぞれの立場をカメラは映し出す。
山での生活は厳しいが、悲壮感はない。
ただし、9頭もの羊が襲われたことが許せない僧侶の兄。
雪豹は絶滅危惧種であり、役人としては保護しなければならない。
それぞれの事情を激しく主張する。
親子の雪豹の動きが、素晴らしく神聖なものを感じる。
言葉では言い表せないことを、雪豹からどれだけ感じとれるかが、この映画のテーマであろう。

東京国際映画祭2023 グランプリ受賞作
チベット人監督ペマ・ツェテンの、最後の作品となってしまったことが悔やまれる。
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