ご機嫌な黄色

リンダはチキンがたべたい!のご機嫌な黄色のレビュー・感想・評価

4.5
ままにならないものを抱えて生きざるをえない全てのおとなを泣かせにかかる名品でした😢

字幕版を鑑賞
フランスアニメはフランス語を話してて欲しい
それに、子役ではなく友人の子らを録音スタジオではなく屋外で、実際に体を動かして演じながら声を収録し、それに合わせてアニメーションを制作していったと読んでいたから

伸びやかな声も作品の魅力でした
子どもの純粋な善意のエネルギー
動物の自由さ
大人の真面目ゆえの切なさとイカれ具合
掛け算されて渦となり、笑いが起り大きくなってゆく

ホーホケキョ以降の高畑勲の美学を見るような
平面表現を極めた筆跡と一歩ひいた客観性、
あの等身で正座をしたのは世界を驚かせたが、このタッチで青豆を拾うのも感嘆した
単色の登場人物たち
主人公リンダちゃんの黄色は太陽の明るさのよう
「黄色が一番好き」と言ったリンダちゃんを抱きしめたい
素敵な黄色いベレー帽を貸してくれたお友達もとてもイイ子
それぞれ違う色を持った彼女達が交じりあい織りなすカラフルな人生の日々
時々大いに共感をよぶ個々のままならなさと願いは、歌にも乗せてミュージカルちっくに

ウネウネしたディズニーへの没入よりも
動かない表現を客観的に眺めることに親しんだ古の日本人にこそ、親和性高く、多くを感じ取れる作品だと感じました
セザンヌの国の哲学

悪いやつはいなくて、
傷付く人もいなくて、
皆頑張って生きてる、ちょっとおかしくなりながら
大好きな作品です
涙はほろり、はらり、、つつつ、、、
ご機嫌な黄色

ご機嫌な黄色