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ディストピア 灰色の世界のSohDIRECTORのレビュー・感想・評価

ディストピア 灰色の世界(2019年製作の映画)
3.0
ディストピア(徹底的に管理・監視された社会)系の映画って
いろんな発想があって面白いですね。
この映画は色のない「灰色の世界」で映像がオシャレで期待大。

飲めば少しの間だけ「色」が見える薬と、薬を飲まなくても
「色の世界」がある少女を巡って追われる訳です。少女はイケ
オジ2人に守られながら、東の島にある灯台を目指す.....

女の子が超CUTEで観ていて飽きないのですが、「追う」
「逃げる」動機づけと「キャラ」のバックグラウンドが弱いの
で今ひとつ緊迫感がなく、オシャレなMVを見ているようで退
屈です。中途半端ですが色が見えないことによって起きる事象
を話に盛り込んであるけど、それが小盛過ぎて....惜しいな...

でも「色」が見えるって幸せなんだと感じたなぁ....

生まれつき盲目で小2の少女のヘルパーさんの素敵なお話です。
天気の良い日に車椅子で散歩中、「水の色ってどんな色?」
と聞かれたので水道の蛇口の下に両手を広げさせて一滴落とし
「これだよ。雨でもある」。ちょっと水量増やして「こんな時
もあるかな」。最後は「強く出して!」と少女。そして
「いっぱい溜まると海になるのかな」と...
「じゃあ太陽はどんな色?」と少女。ヘルパーさんは
その子の両手を両手で優しく包み込んだり、ハグして

「こういう色だよ..」

生まれて一度も色を見たことないので感覚でしか色を感じれ
られないからなんです。
それでも少女は納得の満面の笑みで「ニッコリ」。
視覚から感じ、それから情緒に働きかける私達とは逆なんです。


TMI...【石原式色覚異常検査表】
小学校か中学校でやった検査です。暖色系の大小のドット
の中に緑の数字や絵が見えるものです。
劇中で「イシハラカード」って出てきたから調べたら

軍隊では軽度の[色覚異常]であっても問題なので
大日本帝国陸軍の軍医であった[石原忍 軍医監]が開発
したものだったようです。日本人は偉大ですね。

「行進」「体育」「運動会」も軍隊の名残らしいですね。
戦争反対ですけど、日本人の基礎を築いた流れでもありま
すね。と相方は横でうなずいている....
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