カカ

異人たちのカカのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
3.7
山田太一の小説が、監督自身のパーソナルなストーリーに生まれ変わっていました。

劇中では、原作の設定は薄ぼんやりとしていて、でも説明不足になることもなく、とても良く出来ている脚本だと思いました。

原作はファンタジーですが、この映画にはミステリアスな一面も。

ちょっとミスっちゃったな…と思ったのは、観る直前に原作を読んだこと😂(大林宣彦監督版は未鑑賞)

これほどまでに観る側に想像させる映画だったとは…
とにかく原作バイヤスがかかりまくってしまって💦

夏だから帰ってきたよ〜みたいな季節感。
あの江戸っ子のお父さん…✨ちょっと贅沢して、みんなで浅草にすき焼きを食べに行くシーンは泣きました…

原作のこういった雰囲気が好きだったけれど、そもそもお盆とか無いし…😂

背景が全く違うから、原作と同じ世界観にならないのは当然だとしても、気になったのは…
このイギリスのご両親がちょっとドライに見えちゃったんですよね(感情表現が控えめなだけ?🤔)
みんなで食事に行くシーンもあったけれど、観ていてあまり響かず…
原作ほどの親子愛を感じなかった…のもあるけれど、このシーンはもっとファンタジー感を出しても良かった様な気がします。(これも原作を読んでいなかったら、そこまで思わなかった気がする)

原作原作ってしつこいのはわかってる!🤣

やはり監督が一番に伝えたかったのは…マイノリティ(同性愛者)の生きづらさや親にさえも理解してもらえない苦しみ…だったのかな…

映像がとても美しく✨、音楽もピッタリあっていて、まず曲を決めてから脚本を書いたに違いない!と勝手に想像しています😆

ラストは…これまたこちら側の解釈にまかせたかの様な…
再び流れた♪The Power of Love(FGTH)
とても静かな余韻が残りました✨(ここでも訳詞を出して欲しかった😂)
カカ

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