ケニチロー

異人たちのケニチローのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
4.3
◼︎ディズニーからのお招きにより一足お先に試写で鑑賞

◼︎「山田太一の原作未読で88年大林映画版も未見」という状態で本作を観ましたが、こんなにガッツリと「being GAY」についての話がオリジナルでは一体どうなっているのか、確かめたくなりました

◼︎ブラーのある曲があるシーンで流れるんですけどちょっと意外で「何で今この曲?」と思うものの、鑑賞後にはナルホドねと思える巧みで効果的な使い方でした

◼︎大林版でもそうなんだろうけど父と母は「自分たちが死んでいる」ことを認識しており、そのことに触れると「ホラ…あの……お前もあの後は色々大変だったろう」的な、家族間で共有している気不味い話題みたいになってて、かなりシュールというか面白い

◼︎死者と生者の微妙な境界については、石井隆の諸作のことなども思い出したり

◼︎結構序盤にカミングアウトのシーンがあるので、え?じゃあ後は一体どういうタイム感で進むのか?と見守っていれば、それ以降にも色々とある

◼︎全体的に「あの時どういう風に思ったか?/貴方達(父と母)に何を言って欲しかったのか?」を振り返る、セラピー的な側面がある映画とも言える
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