自然災害は人間を絶望の淵に追いやる。心が何度も折れた極限状態の中で、それでも人は自然の美しさに胸打たれ、光を見出すことがある。そうして相反するような自然の在り方に翻弄され続けるけど、なにが起こっても自然は厳かで、恐ろしいほどに静謐なまま。
水に全てを飲み込まれても自ら海に入り、一体になる気持ち。一体になりたいと思う気持ち。
キリング・イヴ以来のジョディ・カマー、相変わらず凄みがある。この人の声色や目の動きから手に取れる心情、本当にずっと観ていられる。マーク・ストロングはもう孫がいる役をするのか！とびっくりしたし、この人が登場するといつも温かみがあるよな〜カンバーバッチは本当に凄かった。さすが。1917のリチャード・マッデンのような、その登場が一瞬だけでも深い哀しみが焼きつく印象。
