寒中お見舞申し上げます。
本年も気が向いたら覗いてくださるようどうぞよろしくお願いいたします。
年明けから三週間も経とうとしているところでアテンド案件がぶっ飛んだので、時間が空いたし家族も少し落ち着いていることだし、なんと言っても世間では給料日前の週末で雨や雪の予想ゆえ電車も映画館もそう混まないだろうと（映画館側としては芳しくない）重い腰を上げて青春の一ページ（笑）を繰りに出かけた。
まだインターネットが普及していなかった当時「タランティーノってゆぅおしゃれな映画を撮る監督がいるょ」と感度の高い仲間に引っ張っていかれ、今じゃ到底着られないアニエス・ベーのトップなんぞを着て渋谷の映画館でキャッキャウフフしながら『ペキンパーの直系か?今どき珍しいなこんなの』と思いつつ観た。
そして今。大好きなリヴァー・フェニックス他界以来ハリウッドに背を向け、映画館で1ヶ月に五作品も観れば上出来だった私がタランティーノ監督の9作目をきっかけにまた映画館へ足繁く通うようになり、待てなかったらL.A.やシンガポールまで渡航して観るようになった。
よって観方も当然変わる。セリフを憶えていたのは我ながら感心。ハードボイルドだと思っていたが、ショットや構図をよく練った（言い方を変えればパクった）コメディだ。巨匠なき空洞化の90年代を象徴する作品。
ハロウィーンに女子で黒スーツを着た『青春の一ページ』だったな。
私はポリコレに疑問を呈した9作目が大好きだよ。
