リアム

DOGMAN ドッグマンのリアムのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
4.6
ヒーロー系はあんまり観ないけどすごく好き
正直神や宗教のことについてはあまり詳しくなく浅い見方だったかもしれないけど、めちゃくちゃ引き込まれたし、心に来た
精神科医と犯罪者の対話の中で過去を振り返るというのはよくある設定だけど、歩んできた人生がかなりヘビーだし、犬や女装という要素がとても新鮮でよかった
犬小屋に閉じ込められてた時期、養護施設に入りサルマと出会う時期、スターになったサルマにもう一度会って自分との違いに絶望する時期、新しい仕事を探しキャバレーに居場所を見つける時期のそれぞれが違うテイストの重みを持っていて全く飽きなかった(もちろん底に流れているのは同じ雰囲気)
"In the name of god"が反対から見てdogmanになってるシーンや、キャバレーでスターになりきってるシーンなどところどころめっちゃスタイリッシュでカッコいい部分がある
虚像になりきれば自分を忘れられるというのはすごく切なかった
ラストも十字架の影とドッグマンが重なるという最高にカッコいいカット
そしてキャバレーのシーンも含め音楽が最高
犬がずっと頼もしく可愛い

ダーク"ヒーロー"というにはヒーローらしい行為が少なかったり、ドッグマン以外のキャラは存在感が薄く感じるようなところもあったが、これを前日譚とするなら最高ではないか
続編があってほしいし絶対観に行きたい
リアム

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