グラビティボルト

DOGMAN ドッグマンのグラビティボルトのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
2.0
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ぜ、全然面白く無かった・・・
敢えてチープSFに振り切った「ヴァレリアン」はあんなにキュートだったのに!
ベッソン新作という事で、褒めたいのはやまやまなんだけど、あまりにも散文的過ぎて微妙。
今どきシェイクスピア?という古臭いイメージを払拭してくれないキャバレーの描写、観客の反応描写が杜撰(マジック・マイクを100回見直して!)や、語りの時系列を弄り過ぎて混乱するシナリオも良く分からない。
終盤のドッグアクションも妙に青白い色彩に難あり。
建物の位置関係も尺を掛けた割には良く分からないのが弱い。

逮捕されたドッグマンが取調室で己のサーガを語る構成にしてる訳だが、幼少期の話をしたかと思いきや、いきなりマフィアを犬で脅迫する場面の話に飛んだり、一人の半生の話をしてるのにやたら時系列が混乱するので意図も話もわからず苦しいものがあった。

犬を使役する半身不随のダークヒーロー、確かにいても良いと思うけど
どうやって犬と仲良くなっていったのか?闇の仕事を犬がどう覚えたか?を省いたまま、位置関係も出鱈目なまま犬が悪党を懲らしめるシーケンスが始まるので、活劇ものめり込み辛いのもマイナス。

こういう捻った陰惨な活劇を三池崇史に撮らせない映画界、何かが狂っていると思う。