期せずして8月に観た「オオカミの家」で描かれたチリで永年にわたり虐待・搾取を続けていた施設コロニア・ディグニダに加担し協力関係にあった当時の独裁政権。
その政権に君臨して夥しい数の社会主義者や反対勢力を粛清していたピノチェトを、比喩でなくそのまま吸血鬼として描く。
凄惨な歴史的事実に比して、こんなにも美しいモノクロ映像で、優雅に空を飛翔するピノチェト吸血鬼(飛翔シーンめちゃくちゃ良いので必見です)を時にコミカルに描いて良いのか、物議を醸すのではと戸惑い、心配するものの、この物語に引き込まれた。
終盤の三つ巴、四つ巴の吸血鬼大戦になる展開も良し。
たまにこんな掘り出し物があるからNetflixから抜けられない。