冒頭10分で解る関係性と
男性社会の構図。
足を踏み入れれば、下劣なジョーク、マンスプレイニング、マウント合戦と、
忙しく繰り広げられる有害なやりとりで
早くも食傷気味になる。
こうした社会の縮図が
最悪な形で伏線として裏返り、
主人公二人のプライドを損耗させるヤスリのような役割を果たしている。
終盤の緊張感はなかなかに“ナラティブ”。
ストーリーとして必要な盛り上がりと
問題提起がほど良く混ざりあっている。
『昇進のために色目をつかったんじゃないか』
『男上司が、気があるから優遇されているんじゃないか』
女性の活躍は、
何故か性別の話題と引き剥がして語ることができない。
こんなことが
自分の職場でも、
決してあり得ないことではないということが
恥ずかしく、辛くて仕方がない。
