ばんちこ

月のばんちこのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
4.3
今年一いろんなものを持っていかれた
いろんな意味での疲労感がすごすぎて立てなかった

ただ本当に観て良かったと思います。


ここに何から書けばいいか、どの言葉を選んでレビューすればいいかわからない
施設という小さな場所で起こる大きな意思を持った事件


洋子と昌平、さとくん、陽子
どの人の感覚も考えも正義も理解はできる
だけど認め合えない部分もあって



過去実際にあった事件をもっと詳しく調べたいと思ったし、考えたいと思った。



洋子の家での飲み会シーンは
若者二人のデリカシーのなさにほんとにハラハラした
だけども言っていることはまっすぐで正しいこともあったりして、そして面倒になるからそういう部分を隠して無かったことにする大人
「そんな大人」になりたくないと思ってたけど、自分もいつしか「そんな大人」になってたりして

現実をありのままに表現することがいつの間にかいろんな目を気にしてダメだと言われたりするところは、まさにネット社会の今とも重なるなと
綺麗事だけじゃない感情を出す場所がないって苦しいよね、おかしくなるよね


さとくんの気持ち、分かってしまう部分も正直あって、理性があるからこそその行動は良くないとわかるけど、完全な悪だとは全く思えなかった。

はぁ、マジ苦しい、思い出してこれを書いてる今も苦しすぎる、何がとかどういう感情とか言葉にできないけど、息が詰まる


高齢出産というところもリアルに考えさせられるし、
なんかただの事件を描いた作品じゃなくてもっと広くて深いものが沢山あった、すみませんまじで言葉にできない(泣)


あとほんと毎回なんやけど、二階堂ふみちゃんの役ってマジで好きになれないの凄すぎる
ふみちゃん自身を嫌いになっちゃうくらい
(めっちゃ好き)


とりあえずね、昌平!オダギリジョー!
あんた可愛すぎるよ!!唯一の心の救いだったよ!
受賞してすぐに洋子に伝えたいのに扉の前で静かにジタバタして結局我慢できたの偉すぎて理解ありすぎてほんとに撫で回したくなった
ちゃんとバイト先の先輩とさとくんにも気持ちぶつけて偉かったね()

仕事や趣味を尊重してくれるそんな存在と出会えてパートナーになれてるって本当に幸せですよね、いいな。笑


そして最後に、あんなにドキドキキュンキュンしない「好きです」と伝えるシーンは初めてでした。
本当に観てよかったですしばらく胸のザワザワと向き合います。
ばんちこ

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