sonozy

ラ・メゾン 小説家と娼婦のsonozyのレビュー・感想・評価

ラ・メゾン 小説家と娼婦(2022年製作の映画)
3.0
娼婦の世界を実際に体験すべく、地元の娼館で2年間娼婦として働いた経験を元に書かれたフランスの作家エマ・ベッケルの小説『La Maison』の映画化。
小説は、その大胆すぎる取材方法にフェミニストから激しく批判も浴びるが、同時にアンダーグラウンドで生きる女性たちのリアルな姿が大きな共感を呼び、世界 16ヵ国で大ベストセラーになったという。

高級娼館『La Maison』で働き始めるアナ・ジラルド演じる主人公エマ(娼婦名ジャスティン)が、最初から自然に娼婦してるのがいまひとつな気もしましたが、そもそも作者のエマ・ベッケルは「売春という行為が女性の身体、そして魂にどのような影響を与えるかを自分自身で知りたかった」という事で、自らの強い意思で働いているので、こういう事なんでしょうね。

いずれにせよ、2年間という長い期間となったのは、同僚の娼婦たちの存在や、怖い/嫌な体験もありつつ、娼婦として働くことに自負を感じていった様子が感じ取れます。

自分が、エマの新たな恋人イアンの立場だったら・・と考えるとなかなか難しいですが、セックスワーカーの尊厳/人権的なことも考えさせられました。

同僚の娼婦たちを一人づつ称えるラストのシーンもいい。

注)もちろんこの内容なので、SEXシーン多めです。
sonozy

sonozy